大雪の関越、せんべい「どうぞ」 積み荷配った運転手
12/18(金) 15:20配信
154
この記事についてツイート
この記事についてシェア
朝日新聞デジタル
トラック運転手からもらった積み荷の米菓(17日午後、新潟県南魚沼市、ツイートした女性提供)
トラックの運転手さんにお煎餅(せんべい)をいただきました――。大雪で動けない関越道の車中から発信したツイッター投稿がSNS上で話題になっている。「こんな時のやさしさを多くの人に知ってもらいたかった」と投稿者の女性(25)は電話取材に語ったが、18日も立ち往生は続いており、一刻も早い復旧を待っている。
「関越道で立ち往生して22時間が経ちました。支援は一度もきていません。その代わりトラックの運転手さんに、会社から承諾を得たからとお煎餅(せんべい)をいただきました」。女性が17日午後6時半ごろに投稿すると、18日正午時点でリツイートが約1万回、2万6千以上の「いいね」がついた。「素晴らしい取り組み」「粋な計らいだ」などのコメントもみられる。
女性は、新潟市から群馬県高崎市へ仕事で向かっていた16日午後8時ごろ、新潟県南魚沼市内の関越道で渋滞に巻き込まれた。「雪はどんどん積もるし、独りぼっち。ずっと泣いていました」。雪に降られながら、排ガスが逆流しないよう、こまめに車を降りて排気口付近の雪を取り除いた。食料はほとんどなく、わずかにあったチョコレートでしのいでいた。
「ずっと食べていないんでしょ? あとで何か持ってくるよ」。17日午後6時過ぎに声をかけてくれたのが男性トラック運転手。持ってきてくれた米菓を2袋すぐ食べた。米菓はトラックの積み荷だったという。
この米菓のメーカー・岩塚製菓(新潟県長岡市)によると、17日に運送会社からトラックが立ち往生していると連絡があり、運転手らの健康を考慮して積み荷の米菓を食べたり、配ったりしてもいいことにしたという。同社の担当者は「巻き込まれた人の健康が心配。一刻も早く状況が改善して、安全に帰宅できることを願っています」と話した。(高橋俊成)
朝日新聞社
【関連記事】
運休に停電…雪国の新潟も混乱 今夜から再び大雪に注意
57歳と24歳、ある母子の死 かつお節と体温計残して
「コロナのおかげ」伊料理の巨匠、ユーチューバーになる
「心壊れた」コロナ感染で看護師退職、同僚の冷たい言葉
僕の長所「生きてる」こと 小4息子が回答、母は涙した
最終更新:12/18(金) 17:01
朝日新聞デジタル
こんな記事も読まれています
大雪で関越道の車内に41時間閉じ込められた中山正敏リポーター、やっと“脱出”で「ご心配おかけしました」
スポーツ報知
12/18(金)15:53
大雪で車1千台が立ち往生、搬送者も 食料や毛布を配布
朝日新聞デジタル
12/17(木)20:16
大雪で車が立ち往生→製菓会社の機転に称賛の声
ハフポスト日本版
12/18(金)